■印刷用語・・・製版カメラ
原稿を撮影して、製版用のネガまたはポジフィルムを作るためのカメラの総称です。
製版カメラは、一般のカメラとは異なり、複写を目的とします。
したがって複写されるものを取り付ける部分(原稿架)、レンズをつけるレンズ架、フィルムを置くフィルムボード(手元架)が、製版カメラの構成要素になります。
原稿は、透過原稿と反射原稿が使われるので、透過用と反射用の光源が必要となります。
フィルムボードは、フィルムの平面性を保っため、真空ポンプや真空ファンを用いてフィルムを固定します。
原稿架、レンズ架、手元架が水平に配置されているものを水平型、垂直に配置されているものを垂直型と呼びます。
サイズの大きいものを撮影したり、高倍率の拡大や縮小を行ったり、色分解*や網撮影を行うには水平型が使われます。
垂直型は、単色の網撮影や線画撮影などに向いています。
製版カメラも自動化が進み、ロールフィルムを用いて撮影から現像までをコンピュータ*で自動的に行う自動式製版カメラも作られています。
上述の色分解、網撮影、拡大縮小など、製版カメラを用いる作業を、カメラワークと呼びます。
■印刷用語・・・露光用光源
フィルムを撮影したり、版*を作るときに使う光源のことです。
用途に応じて適当な光源を選ぶことが大事です。
光源の種類には、太陽のように自然に存在するもの(自然光)と人工のもの(人工光)があります。
人工光としては、古くはカーボンアーク灯からタングステン灯(白熱電球)、耳ウ素ランプ、キセノン灯、ストロボ光、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、レーザー光(アルゴンレーザーが多い)などがあります。
カメラワークには、キセノン灯のように光源の波長分布が均一で強力な光源が使われます。
版を作るためには紫外線を豊富に含んだ光源が使われ、例えば、平版*、凸版*、スクリン印刷*ではメタルハライドランプや高圧水銀灯が、感光性樹脂版の露光用光源には蛍光灯が、グラビア*には高圧水銀灯が使われています。
レーザー光(アルゴン、He-Ne、半導体レーザー)は・スキャナやマイクロフィルムからのダイレクト製版に使われます。
光源を選ぶ場合には、使用する感光材料の感光波長域に合った光を発するものを選ぶことが大切です。
またガラス越しに露光する場合は、ガラスにより吸収される波長域があり、長時間露光の場合は熱を伴うことがあるので、この対策も考慮する必要があります。
光源は経時劣化を生じるので、定期的にチェックする必要があります。
またランプハウスの汚れなどによっても光量は大きく低下するので、定期的に掃除を行うことです。
ランプを交換するときは、手指の汚れをつけないために手袋を用いるとよいです。
製版用光源は点灯しているときの照度が大きいので、肉眼で直接ランプをみてはいけません。
特に刷版用の光源は紫外線も含んでいるため、見た目よりもエネルギー量がおおいので、目を保護するよう注意が必要です。
■印刷用語・・・リス型フィルム
製版に使われる、ガンマ値*が高く解像力の大きいフィルムのことです。
リスフィルムともいいます。
平版*(リソグラフィまたはリトグラフィ)専用の硬調フィルムとして開発されたために、リス型フィルムの言葉ができました。
簡単にいえば、黒、灰色、白の三つからできている原稿*を、このリスフィルムで撮影すると、灰色の部分(中間調という)は、黒か白のどちらかになってしまうのです。
リスフィルムとリス型現像液(伝染現像液)を組み合わせて使うと、ある程度以下の光量では現像しても黒化しないという特徴があります。
また、黒化した部分は高濃度になります。
このような理由から、リスフィルムはコンタクトスクリン*を使って網点階調を作ったり(網撮影)、コントラストの高い線画フィルムを作るのに用いられます。
リスフィルムには線画撮影用、密着反転用、網撮影用、色分解用などの種類があるので、用途に合わせて使うこと。
また感色性(どの色光に感光するかということ)も異なるので、安全光に注意する必要があります。
現在では、自動現像機でフィルムを処理することが多いが、フィルムの性能を十分に発揮させるには、自動現像機の日常の保守管理が大事です。
■印刷用語・・・カラー製版
最近は、カラースキャナの使用や、コンピュータ*を利用した自動作図機、自動貼り込み機などの導入によつて、カラー製版の時間の短縮や人手を減らすことが図られています。
カラー製版ばかりでなくモノクロの場合でも、色分解や網撮影のように、製版に特有な写真技術を"製版写真"と呼びます。
これは写真の一分野です。
似た用語に"写真製版"があるが、これは写真のように光を利用して版*を作る方法で、製版の一分野です。
プロセス平版は、本来はカラー原稿を色分解して平版を作るプロセスをいうが、色修正*、スキャナを用いる場合もこれに含めます。
また、プロセス製版は、プロセス平版と同じ意味に使っています。
■印刷用語・・・カラー製版
カラー印刷物を作るために行う作業のなかで、色分解*からレタッチ*までを含めた全工程の総称です。
カラー製版の工程は、大別すると二つになります。
第1段階は、カラー原稿の色分解です。
平版や原色版で印刷する場合には、色分解の後で網撮影(網撮りともいう)を行います。
現在ではこれらの工程は、カラースキャナによって行われることが多いです。
また拡大、縮小も、この段階で行われます。
第2段階は、色分解してできたネガフィルムやポジフィルムを修正したり、二つの原稿*の絵柄を合成したりする工程で、レタッチと呼ばれます。
そのほかにも絵柄の中に文字を白く抜いて入れること(白抜き文字)や、色をつけた文字を入れること(のせ文字)、あるいは平網(無地網)で指定された色にすることなど、さまざまな作業が行われます。
これらの作業は、カラー印刷物を作るうえで、印刷物の仕上がりを決定する重要な工程の一つです。